妊娠中の歯のお悩み
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ムシ歯は家族から赤ちゃんにうつりますか?
ムシ歯の原因菌は、日常生活の中で家族から伝わっていきますが、予防歯科の実践により、赤ちゃんのムシ歯も予防できます。また、マタニティ期から、家族全員で食事習慣の改善やムシ歯を治療することが大切です。
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赤ちゃんの乳歯はママのお腹の中で作られると聞きました。
丈夫な歯を作る食事ってありますか?
赤ちゃんの歯の元となる歯胚(しはい)は、妊娠初期から作られます。その歯胚が石灰化されて、固く丈夫になるのが妊娠4ヵ月目頃から。永久歯の歯胚の一部もこの時期に作り始められます。歯の基質を作るために必要なのは、良質のタンパク質。乳製品や豆腐、卵、魚などに多く含まれます。ですが、タンパク質だけでは丈夫な歯はできません。歯の石灰化にはカルシウムやリンが必要であり、エナメル質にはビタミンA、象牙質にはビタミンCが必要です。
また、カルシウムの代謝や石灰化を調整する役割を担うビタミンDも大切。ですから、これさえ摂っていれば丈夫な歯になるという栄養素があるわけではなく、様々な食品をバランスよく食べることが望ましいと言えます。
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つわりで歯みがきがつらい時は、どうしたらいいですか?
食後にブクブクうがいを充分に行い、体調のよい時に歯みがきをしましょう。歯みがきができない時は、洗口液で清潔を保ちましょう。尚、ハミガキ剤は香味を抑えたものを使うとよいでしょう。ヘッドの小さなハブラシや、デンタルタフトなどもおすすめです。
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妊娠するとお口のトラブルが起きやすいというのは本当ですか?予防のために歯科健診は受診できますか?
妊娠すると、つわりや女性ホルモンの分泌増加により口内環境が悪化しやすくなります。つわりによる嘔吐や唾液の減少により口の中が酸性になりやすかったり、食習慣の変化により、ムシ歯や歯周病が発症、進行しやすくなります。つわりで歯みがきがつらい時期は、洗口液や、ヘッドの小さなハブラシを使うなど工夫しながら、口内を清潔に保ちましょう。
また、歯医者さんで妊婦歯科健診を受けることもできます。比較的体調が安定した妊娠中期(5~7か月)頃が受診タイミングの目安です。歯科医院を受診する際には、母子健康手帳を提示して、産婦人科医から注意を受けていることがあれば、必ず伝えましょう。
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デンタルリンスは妊婦が使ってもよいですか?
クリニカアドバンテージデンタルリンスなどの当社品は、ご使用いただけます。つわりでブラッシングがつらいときには、すすぐだけで歯垢を除去したり、ムシ歯の予防が期待できるマウスウォッシュのご使用もおすすめします。
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歯科医院でのエックス線撮影(レントゲン撮影)は妊娠中でも大丈夫ですか?
歯科治療のエックス線撮影で通常用いられる放射線量はごくわずかであることと、照射部位もお腹の赤ちゃんから離れているので、ほとんど影響がないといわれています。妊娠中であることを伝えて防護用エプロンを着用すると安心です。
尚、歯科医院を受診する際には、母子健康手帳を提示して、産婦人科医から注意を受けていることがあれば、必ず伝えましょう。
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妊娠の可能性がある時、または、妊娠中でも歯科医院で治療して大丈夫ですか?
歯科医院で治療を受けられます。妊娠の可能性がある場合は、治療前に歯科医師に伝えましょう。
また、妊娠中の場合は、受診する際に母子健康手帳を提示して、産婦人科医から注意を受けていることがあれば、必ず伝えましょう。