歯ぐき下がりのサイン

歯ぐき下がりのサインとして、日常生活の中で「食べ物が歯にはさまる」「歯の根元がしみる」「歯の根元が黄ばんできた」などが挙げられます。こういったサインにいち早く気づいてケアすることが大切です。

年齢とともに歯ぐきが下がると、それまで歯ぐきに守られていた、歯の根元の「象牙質」が露出して無防備になり、ムシ歯の原因菌や酸にさらされてムシ歯になりやすくなります。

また、歯の根元の象牙質には、表面に無数の穴が空いています。
歯ぐきが下がって象牙質が露出すると、その無数の穴から刺激が伝わって「知覚過敏」を感じやすくなります。それだけでなく、象牙質には「着色汚れ」が付きやすいという特徴があります。

エナメル質 象牙質 象牙質の表面には無数の穴が空いており、■知覚過敏を感じやすい■着色汚れが付きやすいエナメル質 象牙質 象牙質の表面には無数の穴が空いており、■知覚過敏を感じやすい■着色汚れが付きやすい

歯の根元の「象牙質」には
着色汚れが付きやすい

歯のエナメル質と象牙質のステイン付着モデル試験の結果、
エナメル質に比べて、象牙質のほうが着色汚れが多く付着するという結果が得られました。

歯の根元の「象牙質」には着色汚れが付きやすい

歯ぐきが下がって無防備になった
歯の根元のリスクへの対処法は?

セルフケアで意識したいのがフッ素ケアです。毎日、自宅でフッ素配合ハミガキを使用し、口の中になるべく長くとどめておくことで、もともと弱い歯の根面の性質を強くし、ムシ歯になりにくくすることができるのです。

また歯の根元ムシ歯の要因のひとつでもある「歯ぐき下がり」を抑えるためには「適切なブラッシング」が大切です。適切なブラッシング圧は、150g~200gです。しっかりみがこうと思うせいか強くこすりすぎてしまう人が多く歯ぐき下がりの原因となりますので、ハブラシの持ち方やみがき方について、あらためて歯科医院で指導を受けてみると良いでしょう。

歯の根元のムシ歯について
先生に伺いました

東京歯科大学 衛生学講座
杉原直樹先生

歯の根元のムシ歯のリスクとセルフケアの対処法について、
長年専門的に研究されている杉原先生に話を伺いました。

※今回ご紹介するのは一例です。
受診される歯科医院や、個人の口腔状況により、内容が異なる場合があります。